厳しい環境でもビクともしない翻訳者になるために。

先日10月8日(木)に、社団法人日本翻訳連盟(JTF)が主催する
【翻訳環境研究会】に参加してきました

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【翻訳環境研究会】とは、翻訳者・翻訳会社・発注企業間で発生する
課題を共有し解決策を探る目的で、年10回開催されています(開催地は東京です)。

第136回目となる先日の研究会では、
「リーマン・ショック後の金融翻訳」~厳しい環境をバネに~というテーマで
講演が行われました。講師は、有限会社アールスクエア 代表取締役でもある金融翻訳者の
松永 宏昭(まつなが・ひろあき)氏です。

松永さんは、第一線でバリバリ活躍されている金融翻訳者さんで、
ソースクライアントから金融のウィークリーレポート(英日)を定期受注されているそうです。

分野を越えて活用できそうな情報を沢山いただきましたので、
印象に残ったポイントを箇条書きにしてみます。
もしよろしければご参考にしてみてください。

リーマン・ショックの影響で2008年第4四半期あたりをピークに一時的に受注量は減ったが、
現在ではほぼ回復している。クオリティの高い仕事をしていれば、
仕事量が減少する一方だったり単価が下がることは決してない。

クライアントから評価される訳文を作るためには、
英語力、専門知識、日本語力のすべて充実させることが大切である。

原文読解の段階では、自分の意図を入れずに徹底的に内容を咀嚼することが大切。
訳文が単なる訳語の置き換えになっていたり、安易にカタカナを使っていないかチェック。
そうなっている場合は、自分では理解しているつもりでも実は原文の意図を汲み取れて
いないことが多い。
 
金融翻訳の場合は、翻訳するドキュメントが誰の立場から書かれたものなのかという基本を
踏まえた上で、世界中の経済、社会、政治的な動向まで把握する必要がある。
賞味期限が短い生ものの情報であることも多く、常に勉強が必要。
実際の仕事を通して、基本的な事柄から一つ一つ自分の頭で考えながら吸収することで
専門知識は蓄積されていく。

翻訳された文書を読むのは機関投資家など金融のプロフェッショナルがほとんどのため、
プロフェッショナルが読んで不自然ではない訳語の選定が必要。日頃から新聞等でどのような
日本語表現が使われているのかをチェックする必要がある。
商品価値のある日本語を書く訓練も必要。

一言で金融といってもさらに分野は細分化されているので、広く浅くカバーするより、
特定分野を極めて自分のウリを明確にした方が良い。

ソースクラインアントとの直接取引のメリットは、単価が高いことと、さまざまな業界情報を
入手できること。デメリットは仕事を断りにくい点。

どれほど経済状況が厳しくなっても、真の実力が身に付いている方はお仕事に困っていないようです。これからはより一層、翻訳力を磨くことが最大のリスクマネジメントになりそうですね

事務局 並木

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